新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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358: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/12(土) 22:14:24.80 ID:jvW3su8lO

戸崎が眼で軽蔑を示していると、ドアが開き、失礼しますと断りをいれながら会議室に入ってくる者がいた。戸崎はその人物を見て、会議が始まってからはじめて、かすかにだがその眼に感情が宿った。


戸崎「曽我部、なぜおまえがここに」

曽我部「お世話になった先輩には申し上げにくいのですが……大臣から声を掛けて頂いたんです」


そう言ったあと、あなたの後任候補として、と付け加える曽我部の表情にはまだかろうじて慇懃さが保たれていた。曽我部の言葉を聞いた委員会メンバーは胸のすく思いだった。戸崎が辿るであろう顛末を想像し、嘲笑を洩らす者すらいる。


曽我部「今日から先輩の仕事を監視し、逐一上へ報告させてもらいます。もし問題ありと判断が下った場合……」

戸崎「おれはおまえと交代ってわけか」


戸崎は先回りして言った。


曽我部「いえ。地獄行きでしょ」



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