新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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296: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/07/08(土) 13:03:19.26 ID:8mPTevMeO

黒服1「押さえておけ! 近距離で撃ち込む!」


中野を追ってきた黒服が、麻酔銃を引き抜きながら叫ぶ。


中野「やばい……やばいやばい!」


焦燥が襲い始める。中野はまるでコマのように無意識的に首を振りまわす。


中野「あ」


中野はあるものに目を止める。首の回転のせいで視界はブレまくっていたが、中野にはそれがなんなのかはっきりと分かる。中野は自由に動かせる左脚と左手を、すぐ側にある雨樋が設置されている柱に打ちつけ、最大の力をこめて思いっきり押し出そうとする。


平沢「力くらべする気か?」


黒服の力がさらに強まる。中野の身体はわずかに震える程度で、身体の位置はすこしも変わらない。中野の右手は水を掻くように振り回っている。


中野「離せ、死ぬぞ」


中野の警告に黒服は訝しむ。その直後、ついに追いついた追手の黒服が通路から身を乗り出し、「離すな!」と叫びながら麻酔銃を撃つ。麻酔ダートが中野の右の二の腕に突き刺さる。意識が消え、力を失った中野の身体が四肢をだらりとしながら落ちていく。脱力した身体の重さは、数字以上の負荷を腕にかける。つんのめるのを防ぐため、黒服の大男は全身の筋肉を締め付けようとする。そのとき、眼鏡の大男は中野の警告の意味を理解する。




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