190: ◆3em28n6/NM[sage saga]
2017/04/08(土) 18:06:35.92 ID:z+8iKsTi0
――――
咲「加治木さん?鶴賀の?」
京太郎「ああ。お前に搶槓喰らわせた人」
咲「うっ……。ま、まあ、それも含めて凄く上手い人だよね。
衣ちゃんの能力にもすぐ対応してみせたし」
京太郎「へぇ……お前にそこまで言わせるとはな。何か、特別な打ち方を持ってるとかは?」
咲「そういうのは無い、かな。相手に合わせて柔軟に対応する感じ」
京太郎「なるほど。ありがとな、よく分かったよ」
咲「ん……なんか、ヘンな感じ。京ちゃんが普通にお礼とか」
京太郎「……なんだとこのー!」ウリウリ
咲「わっ、ちょ、京ちゃんやめてよー!」
――(回想終了)――
京太郎(思えばあの日から咲の姿を部室で見かけなくなったな。……やりすぎたのだろうか)
マホ「ほぇー。なんていうか、具体的な事はよく分かりませんでしたね」
京太郎「仕方ないだろ。
咲や衣さんみたいに、言葉で説明しただけで分かるような特別性を持ってる人の方が珍しいだろうし」
マホ「衣さんといえばー、マホ色々と聞いてみたんですよ」
京太郎「え、何を?……ていうかあの合宿の後も会ってるのか」
マホ「いえ、メールとか、電話です」
京太郎(仲、良いんだな……)
マホ「衣さんの能力のこととかー、マホの真似のこととか。そんな話です」
京太郎「……麻雀の話か。勉強熱心だな」
マホ「今まであんまり、気にしてなかったんですけど……。
前の合宿で、自分のことも知らなきゃって思ったので」
京太郎「ふーん……」
マホ「あっでも、先輩のことなんかも、お話しますよ?」
京太郎「俺?」
マホ「はい!この前なんて、衣さんが『あいつは大した奴だ』って――あっ、これ秘密でした!」
京太郎「……そっか」
完敗させられた相手に、実は認められていた。嬉しいのは嬉しいが……
京太郎「……いや、やっぱり俺はまだまだ弱いと思うぞ」
マホ「なしなしっ、今のなしです!あうぅ、衣さんに怒られちゃう……」
京太郎「大丈夫だろ、俺も黙ってるし。バレないって」
――――
鶴賀学園、麻雀部部室前
京太郎「……だから、いいか?向こうさんはもう気付いてるかもだけど、だとしても名目上は――」
マホ「志望校候補の見学!ですね!」ウキウキ
京太郎「――そうだ。あくまで最初は見学、一緒に卓を囲むのはその後だからな」
マホ「はいっ!」タッタッタッ
京太郎「あっ、おい!今のちゃんと聞いて――」
マホ「頼もー!!です!」ガラッ
佳織「へ……?」
桃子「……誰っすか?」
京太郎「……」ハァ
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