【蒼の彼方のフォーリズム】【オリキャラss】 蒼の彼方に光が見えた
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217:
2018/07/16(月) 14:46:41.58 ID:MaElaN1N0
 感覚を研ぎ澄ます。

 胴体から指先に至るまで、すべてに意識を向けるように。

 目を瞑り、僅かに深く呼吸する。

 膝を曲げて足元にメンブレンを集中させ、平泳ぎのように蹴り出して足をのばす。

 初速を得たら、可能な限り片膝を挙げて上昇する。

 あの人たちに、追いつくために。

 無理だとわかっていても、せめて近くに――。



一成「ねえ、鳶沢くんっ」

みさき「なんですか真藤さん」

 一瞬止まって話しかけ、油断した鳶沢選手に真藤選手がスイシーダを放つ。下方向に、腕で叩きつける技だ。

一成「彼、すぐそこだよ」

 叩きつけられた先には、上昇する俺がいる。

一成「手を伸ばせ! 背中にタッチだ!」

 言われて俺は手を伸ばす。が。

みさき「そう簡単には取られない、にゃぁっ!」

 くるり、と反転した鳶沢選手に、逆にスイシーダをくらわされてしまった。

洸輝「のわっ!?」

 状況についていっていない頭で、とりあえず急停止をかけるために大の字に腕と足を広げた。

一成「いやー、ごめんごめん。上がってくるのが見えたから、つい」

 そんな俺と、ため息をついている鳶沢選手のところに、真藤選手は微笑を浮かべて降りて来た。

一成「そろそろ時間だ。地上に戻ろうか」


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