【蒼の彼方のフォーリズム】【オリキャラss】 蒼の彼方に光が見えた
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155:
2017/09/03(日) 11:41:19.96 ID:ni2uGgWK0
 慣れない一ヶ月。

 その間にたまった疲労は、身体的にも精神的にも、不調をきたしても仕方がなかった。

 それを焦りという感情が覆い隠して、見えない状態にしていた。

莉佳「空を見ろ。空を見続けろ。答えはそこにある」

洸輝「……」

 俺が無言でクエスチョンマークを頭上に浮かべていると、一ノ瀬選手が笑って答えた。

莉佳「ごめん、知らないよね。これ、各務先生が昌也さんにずっと言ってたことなんだって」

洸輝「どういう意味ですか?」

莉佳「そのまま。私たちスカイウォーカーの求めるものの答えは、空に全部あるんだよ」

洸輝「……」

莉佳「勝ち負けとかだけじゃなくて、FCを楽しいって思う気持ち。空を飛ぶ快感。文字通り天井のない空間。どこまでだって行ける。私たちが求めさえすればね」

洸輝「どこまで、でも……」

莉佳「宇宙空間は飛べない、とか言い出したらキリはないんだけどね。スカイウォーカーとして、一番大切なものを常に持っているための言葉なんだと、私は思うよ」

洸輝「……FCへの熱意と、空へのあこがれ……」

莉佳「そして楽しいって気持ち。何事も、それが一番継続させるのに重要な気持ちだからね。継続は力なりって言うし」

 そう言って、いつの間にか隣で座っていた一ノ瀬さんは立ち上がって。

莉佳「君がFCで何をしたいのか。何を求めるのか。今日は一日ゆっくりそれを考えてみて。がむしゃらにやっても体を壊すだけだよ。美亜が、他の先輩が、洸輝くんの同級生が、そして今だけなら私がいる。練習くらい付き合うから、とりあえず今夜はゆっくり休んでね」

 そう言って、寮の方に帰っていった。


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