79:名無しNIPPER[saga]
2016/11/27(日) 00:02:30.73 ID:FHyQmHZuO
少年はぎゅっと瞼を閉じて、背後から迫る死を覚悟した。
自分達二人をまとめて押し潰す大型の棍棒が、風を切って迫っているのが分かる。
その音が、やけにはっきりと聞こえる。
『死の瞬間って、ゆっくりに感じるんだってさ』
ふと、友達から聞いた言葉が脳裏を過ぎった。
少年は「ああ、これがそうなのか」と、迫る死から逃避するように思考を巡らせる。
次第に現実が遠退き、音も消えていく。少年は、最も安全な己の深層へと潜った。
時が加速したかのように目まぐるしく駆け巡る思考の中、少年は自身を恥じていた。
目の前で妹が泣いているのに、未だに勇者の訪れを待っている自分がいる。
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