233:名無しNIPPER[saga]
2016/12/20(火) 23:34:42.49 ID:IIiBXkp6O
『自分が隊長になるなんて思ってもいませんでした』
『何故ですか? さっきの射撃なんて目で追えないくらい早くて凄かったですよ?』
『あの人には遠く及びませんよ。少尉ならもっと…』
『?』
『あ、いえ。何でもないです』
『俺には優秀な隊長がいたので、ずっと隊長の部下だと思っていたんです』
そう。ついさっきまで、こんな会話をしていた。
周りを固める部下の方々は皆一様に彼を見ながら微笑んで、彼は照れたように頬を掻いた。
自分より年配の部下にからかわれる彼の姿は年相応で、私もいつの間にか笑っていた。
隣に居た店主さんは彼を見て『息子』を思い出したのか、ほんの少しだけ笑っていた気がする。
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