勇者「救いたければ手を汚せ」 
1- 20
163:名無しNIPPER[saga]
2016/12/11(日) 00:41:57.02 ID:qKo0UXK4O

助ける命は一つだけと、とうに決めていた。

この命を差し出しても助け出すと決めた女がいる。

彼女さえ救えたら、この身がどうなろうと構わない。

その後であれば、あの灰色の化け物に何をされようと構わない。


「見捨てるつもりか糞野郎ッ!畜生!地獄へ落ちやがれ!!」

「待って!助けてッ!この人でなし!!」

「頼む!行かないでくれ!助けてくれッ!!」


背中に数多の呪いの言葉を浴びせられながら、目的地に向かって走り続ける。


(皆、すまん。俺は後から逝く。そこが地獄だろうが喜んで逝く)

(ただ、もう少しだけ待ってくれ。俺には、やらなければならないことがある)


心中でそう呟きながら、彼は走り続けた。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
674Res/446.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice