86:名無しNIPPER
2016/12/17(土) 21:36:51.47 ID:wE4VPC8M0
「おーい、二人とも―!」
第三者の声に二人が振り向くと、プロダクションビルの入り口から紗南が走り出てくるところだった。
「紗南さん…輝子さんは?」
「乃々ちゃんが見てくれてるよ。でも、何ともなさそう…どうしたの?難しい顔して」
紗南が飛鳥の様子を見て訊ねた。
「…別に、何でもないよ。そうだ、キミのガシャットを取り返しておかないとね」
飛鳥は腕組みを解いて、何事もなかったかのように話を逸らす。
「うん、さっき乃々ちゃんにお願いしたよ。プロデューサーさんと会ったときに開けてもらって、一緒に取り出しておいてって」
「仕事が早いね、助かるよ」
「へへっ、それほどでも」
「……」
飛鳥と紗南が並んで歩きだすのを、ありすは後ろからしかめ面で見ていた。
「…ダメです、私はアイドルなんですから」
そんな自分に気付いたのか、ぺしぺしと頬を叩いて自分を叱咤する。
「…こんな戦いが、いつまでも続けられるわけありません…」
ありすは再び、飛鳥の後姿を睨み付けた。
「早く終わらせるためにも、飛鳥さんには全部喋ってもらわないと…」
そして、二人を追うようにビルの中へと入っていった。
To be continued... See you next Game.
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