提督「…さぁ出撃してこい!」 曙「黙れクソ提督」
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440: ◆VENk5mkP7Y[sagesaga]
2016/11/09(水) 01:26:18.32 ID:EZSD/G5MO

五月雨「…」

耳をすます。
裏庭の角に立つ五月雨の耳に携帯の着信音が遠くから聞こえる。
着信音が聞こえてくるのは木下の木陰のベンチ。

…提督から携帯を受け取った私の思い出のあの場所だ。

総督から譲り受けたらしい二つの携帯。
その片方を提督が私に渡してくれた思い出の場所。

五月雨「ッ…!!」

駆け寄る。
ベンチの下の芝生の上に、果たして黒い無骨なガラケーは落ちていた。

ベンチに腰掛けながら、それをゆっくり拾い上げる。

手元の自分の青い携帯の通話ボタンを着ると、黒い提督の携帯の着信音も止んだ。

五月雨「ッていとく…」

もし自分に宝物は何かと聞かれたら…
私は真っ先にこの携帯をあげるだろう。
連絡先も登録先も提督一人しかいない、私の青い携帯。

幾度となく優しい提督と語り合った青い携帯。

開くとホーム画面には笑顔の私と苦笑する提督のツーショットが映し出させれる。



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