73:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 06:28:14.36 ID:AhSgyJvx0
レディ「本当になぞなぞみたいね」
戦士「なぞなぞなんかじゃない。これは真剣な話だ」
戦士「一つ目の道は、最下層にいる悪食の竜が飲み込んだと言われている鍵を使って、最下層から病み村に入る道だ。最下層には人喰いの女もいるし、恐らく無傷ではいられないだろう…」
戦士「二つ目の道は、ここの真下にある『小ロンドの遺跡』を一瞬通った所にある鉄の格子扉から、病み村に入る道だ。道中にはすすり泣くだけの亡者達がいるだけで危険は無いが、扉は決して開かないし、開けるための鍵がどこにあるかも分からない…」
戦士「言わせてもらうが、どっちを通るにしたって気が遠くなるような道のりだ」
コブラ「だってよレディ。どうする?俺は二つ目がいいな」
レディ「貴方がそういうならきっと大丈夫でしょうね」フフッ
戦士「なっ……しょ、正気で言ってるんじゃないよな!? あの扉はあか…」
コブラ「そこだよ」
戦士「?」
コブラ「アンタの悪い所だ。賢すぎるんだ」
戦士「賢すぎる…?」
コブラ「そうだ。行き詰まったらバカをやる事こそが必要なのさ。特に冒険をする事に関しちゃあな」
コブラ「しかもだ、アンタは不死だ。亡者を倒し続けてさえいれば、何度死んだってチャンスがある。諦めない限り旅路が保障されてるなんて気前のいい話だとは思わないのか?」
戦士「それは…確かにそうなんだろうが…」
コブラ「それについて行きたいって言ったのはアンタだぜ?なのに行きたくないと駄々をこねられたんじゃ、俺としては閉口ものだがね」
戦士「す、すまん、悪かった。ただいつもの癖が出ちまったんだ…」
戦士「長いこと何もしないでいると、何かするのが怖くなるんだよ…」
コブラ「なあに、それが自分の弱みだって事を自覚してるんだ。どうにかなるさ」
コブラ「さてと、そうと決まれば、まずは扉探しだ」
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