58:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 03:10:25.27 ID:Jg95WGks0
ドサァ
コブラ(…やっぱりな…)
コブラ(サイコガンを撃つたびに俺はソウルを消費してたって訳だ…)
コブラ(レディ…)
倒れたコブラの周りは異様な程静かだった。
もっとも、そよ風は吹いているし、木々もその風に揺らされ、さざなみを打っているが、コブラには聞こえなかった。
太陽の輝きさえ、コブラから遠ざかっていく。
「コブラーっ!!」
コブラ(誰だ?俺を呼ぶのは…)
コブラ(俺は眠いんだ…眠らせてくれ…)
コブラの名を叫んだのはレディだったが、その声もコブラには届かない。
抱き上げてもいるが、コブラは感じなかった。
ただ、ひたすら暗い穴の中を、深く深く、堕ちていくだけだった。
そしてコブラは穴の底で垣間見た。
ガーゴイル達を誰が作り出し、何をもって置かれ、時が経ち、忘れられていったのか。
破魔の銅像が何を打ち倒し続け、何を守り続けたのか。
二匹のソウルの始まりと充実。衰退と終焉を、コブラは瞬時に体験した。
コブラ「はっ!」ガバッ
その夢と思しき体験が過ぎ去った時、コブラの身体に活力が戻っていた。
レディ「気が付いたのね!コブラ!」
コブラ「ああ、すまないレディ。今のはちょっと俺らしくなかったな」ニッ
レディ「もう……本当に貴方は女を飽きさせないわね」フフッ
一見して変わらないように見えるレディの表情に、コブラは確かに安堵を感じ取る。
周りを囲む闇は、すでに晴れていた。
コブラ「あらよっ!」ヒョイ!
レディ「あっ」
バク転に近い形でコブラは立ち上がると、大きく伸びをする。
レディ「もう平気なの?」
コブラ「ああバッチリさ!幾分夢を見ていたようだがな」
レディ「夢?」
コブラ「ああ。夢の中身は一瞬の事で半分くらいしか覚えちゃいないが、少なくとも、俺とソウルの関係については分かった」
コブラ「俺はサイコガンを撃つ時に、身体に溜まったソウルを消費しているらしい。そして消費されたソウルを回復する方法はただ一つ」
コブラ「他の誰かから、ソウルを奪うことだ」
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