55:名無しNIPPER[saga]
2016/09/17(土) 00:35:00.36 ID:Jg95WGks0
ガーゴイル「グオオオ!!」ガバァッ!
コブラ「!」
瓦屋根に埋もれたガーゴイルは、頭を振り上げてコブラに掴みかかろうとした。
コブラは瞬時にニヤけ顔を止めて飛びのいた。
しかし一瞬遅れたコブラは、ガーゴイルに首を掴まれた。
レディ「コブラ!」
レディは窮地に陥ったコブラを助けるため、駈け出す。
ズドーン!!
レディ「なっ!?」
翼の無いガーゴイル「グエエエエエエエエエエ!!」
しかし彼女の行く手を予想外の脅威が阻む。
それは、二匹目の存在であった。
ガギィーン!
レディ「ぐぅうう!」
黒騎士を一撃で屠る程の出力、もとい腕力を誇る彼女にも不利な状況だった。
片腕が使えず、背中にも傷を負っている彼女には、ガーゴイルのハルバードは余りにも重かった。
コブラ「こ…コイツは面倒な事になったぜ…!」ミシミシ…
一匹目に対するコブラもまた、窮地に陥っていた。
もちろんこの危機から脱する事は出来る。マグナムの弾はまだ一発も使われておらず、左手が自由である事から、サイコガンを使うという選択肢も残されている。
しかし使った後の事を考えると、それらの選択肢にもあと一つは欲しいところだった。
コブラ(考えてる余裕も無いか……クソッ、目が霞んできた…)
コブラ(しょうがない、こうなりゃ成るように成れだ!)
ズァッ
コブラはサイコガンを抜くと、銃口を眼前にあるガーゴイルの口に突っ込み…
ドギュゥウウーーッ!!
エネルギーを迸らせた。
恐るべき破壊力を秘めた一閃の輝きは、一匹目の顔面を粉々に打ち砕くと、まるで意思を持つかのように空中で身を翻し…
ズバーッ!!
レディ「!」
翼の無いガーゴイル「ガッ!」
二匹目の胴体を貫通し、消滅した。
束縛を解かれたレディは、倒れこむガーゴイルを躱し、コブラのいる方向に視線を走らせた。
コブラ「………」
コブラは消えゆくガーゴイルを眺めながら…
コブラ「………」フラッ…
ゆっくりと、瓦屋根に倒れこもうとしていた。
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