【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン
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48:名無しNIPPER[saga]
2016/09/16(金) 08:12:56.50 ID:arCyxKGf0

闇霊「クソッ…やるなあの女…」


手痛い反撃を貰った男は、奇妙な緑色の瓶を口に着け、中に溜まったの太陽色の液体を一口飲んだ。
するとみるみる内に曲がった鼻が形を戻し、赤黒い霧の流出は止まった。


闇霊(鉄の身体にしては動きが速すぎる……それにあの身のこなし…)

闇霊(なるほど、東国の忍びか。それならあの奇妙な呪術もいくらか納得できる)


敵の戦力を推測し、胸に沸いた疑問と困惑を払拭した男は、今度は戦法について考えを巡らせる。 しかし、思考は完璧と言える程の己の戦績の前に、呆気なく崩れて消えた。
己が選ばれたと自惚れる不死達を、男は幾人も灰に変えてきた。 梯子の上で待っていれば今度もそうなる。 まさしく、今まで男が焼き殺してきた不死と同じく、男もまた自惚れていたのだ。



シュッ

闇霊「?」

クルクルッ ギューッ!

闇霊「ぐえっ!?」



しかし、自惚れていようがいまいが関係の無い理不尽が男を襲う。
人の手首から高速で撃ち出された鞭が、長距離を一直線に自分の首目掛け飛んできて巻きついてくるなど、突飛な想像家でもない限り考えない。
今まで一方的な攻勢にしか自分を置かなかった者は尚のこと。


コブラ「火遊びはおしまいさ」

闇霊「ググッ……き、貴様…」

コブラ「おおっと、遠くから文句言われてもこっちは聞こえやしなぜ」カチッ


キイイィーッ


闇霊(ひ、引っ張られる…!)



コブラ(このウインチもいつまで動いてくれるんだか……この調子じゃ先が思いやられるってもんだな)キリキリキリ…!

コブラ「レディ、そこにいたらむさ苦しい親父に抱きつかれることになるぜ?」

レディ「それなら都合が良くってよ?この手の借りを返したいの」

コブラ「なんてこった、この先どうなるか読めちまった。今から線香でも上げといてやろうかな」


ズルッ


闇霊「うわぁーーっ!!」ヒューッ




ワイヤーの牽引力に堪えられず、男の足は床から離れた。 そのまま男は落下しつつ、ワイヤーの生む加速によってその速度を上げていった。
コブラは線香を上げる代わりに空いている手で十字を切ったが、切り慣れていないために逆さ十字を切った。


ゴワシャーッ!!


男の標高とレディの標高が重なる瞬間、レディのアッパーカットが男の下顎向け振り上げられ、男は身体中から赤い煙を吹きながら錐揉みに舞い上がり、銃口から吹かれた硝煙のように消えた。




コブラ「バカなマネをしたもんだ。レディを怒らせるなんて酔った俺でもしないぜ」

レディ「そんな事言って…貴方が思うより私は覚えてるのよ?」

コブラ「ほーらこれだ。だから女は怖いのさ」



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