251:名無しNIPPER[saga]
2017/04/28(金) 07:53:56.56 ID:sOoFyV980
カーン! カーン!
カイーン!
寂れた不死教会の階下から、鉄を叩く音が響く。
コブラから受け取った宝石の如く輝く石を用いて、鍛治職人のアンドレイが剣を打っている。
その手に握られた分厚い大剣が仕上がるまで、一行は鍛治部屋の真上に位置する篝火の間で、小さな炎を囲んでいた。
コブラ「この火にも火守女が付いているのか?」
ソラール「そのはずだ。ここが教会というのもある。多分、今はこの建物の地下にでも……」
コブラ「なるほどね。つまりコイツも殉教の炎ってわけか。宗教ってのはやたらと女の子を殺すから好きになれないね」
ソラール「…白教の信徒の前では、そういうことはあまり言うんじゃないぞ」
コブラ「会わないさ。ロードランは信じる者の足元を掬いにかかってる」ボボボ…
ズボンのポケットから出したキノコを篝火で焼き、程よく色味が変わったところで、コブラはキノコをかじる。
つられてソラールもエストを飲むが、その味は焼きキノコとは程遠く、人としての習慣をソラールに思い出させただけだった。
グリッグスとラレンティウスは炎を光源として、術書に目を通している。
そんな中、戦士は手持ち無沙汰になり、懐から取り出した黒い丸石を掌で転がし始める。
丸石には、教会近くの古城を見つめる、人の目玉が開いていた。
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