156:名無しNIPPER[saga]
2016/10/20(木) 16:48:09.27 ID:CU0PADL90
黒いローブの女「聞いてるのか?」
コブラ「ん?ああバッチリさ。かなりの耳より情報だったもんで、ビックリしちまっただけさ。まさか目の前に神様の使いがいるとはね」
コブラ「しかも天使にしては、あんたの声は魅力的すぎる。天使ってのはもうちょっとイジメっ子みたいな声だとばかり思ってたよ」
黒いローブの女「私は魔女だ。天使でも神々でもない」
コブラ「魔女なら納得だ。それにそっちの方が好みだね」
黒いローブの女「話を続けてもいいか?」
コブラ「ええどうぞ」
黒いローブの女「分かった。それで、時の合一というのは、隣り合った複数の世界が一瞬だけ重なり合う事を言う」
黒いローブの女「重なった世界の数がいくつであれ、重なり合っている間は、その世界は一つの世界になる。時は同じように流れ、変化も共有する」
黒いローブの女「だがそれはあくまでも一時的なものだ。決まった時間はないが、いずれは重なりが解ける。時の流れは分かたれ、変化はそれぞれ書き換えられるか、無かった事にされる」
コブラ「百年以上昔の伝説が現れたかと思えば、遥か未来の者が姿を現わすこともある……ソラールがそんな事を言ってたなぁ」
黒いローブの女「それだ。それが本来の時の合一だ。しかし、ここ最近で時の合一の本質が変わった」
コブラ「………」
黒いローブの女「全ての世界…全ての時が合一され、今だに離れない……」
黒いローブの女「そんな合一は初めてなんだ。恐らく、何か決定的な要素が発生しない限り、この合一は解かれることは無いだろう」
コブラ「時空のサラダボウルか。また珍しい事が起こったもんだな」
黒いローブの女「珍しい事だと?そうは言ってはいられないぞ」
コブラ「どうもピンと来なくてね。ピンチが多すぎてどのピンチに気をつければ良いのか、判断がつかないんだ」
黒いローブの女「なに、間も無く分かるさ。お前がここの鐘を鳴らせばな」
コブラ「ロードランの王様ってのは、ずいぶん勿体をつけるんだな。出し惜しみも過ぎれば客も飽きるって事を教えてやりたいぜ」
コブラ「で、ここの鐘はどこにあるんだ?あの白い丘の横穴の中かい?」
黒いローブの女「そうだ」
コブラ「それなら早いとこ鳴らしてネタばらしを食らわないとな」
コブラ「と、その前に腹ごしらえを済ませとくか」ゴソゴソ…
コブラ「おっ、あったあった。美味いといいんだが…」
黒いローブの女「それはキノコか?」
コブラ「素焼きのな」モグッ
コブラ「おおイケるイケる!美味いなこりゃ!」モグモグモグ…
黒いローブの女「品の無い食べ方だな」
コブラ「腹減ってんだからどうでもいいでしょお?そういう事は俺のお袋にでも言ってくれ」モグモグモグ…
コブラ「にがっ!あ〜あ、生焼けを引いちまったか…」
黒いローブの女「………」ボボボボ…
コブラ「おっほほ!気が効くじゃないの!呪術ってのは便利なんだな」
黒いローブの女「火炎噴流だ。お前は才もあることだし、欲しいのなら教えてやらんこともないぞ」ボボボボ…
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