114:名無しNIPPER[saga]
2016/10/13(木) 14:05:19.84 ID:pqizT1gx0
ビアトリス「それと……これだな」スポッ
ビアトリスはおもむろに、指にはめた指輪を抜き、コブラに手渡した。
その指輪にはなにやら文字らしきものが隙間なく刻まれていたが、その文字はコブラの知るいかなる文化圏にも、属していなかった。
ビアトリス「コレは老魔女の指輪と言ってな。伝承にある魔女……と言っても、名前すら忘れられて久しい者だが、その魔女が身につけていたとされる物だ」
コブラ「変わった指輪だな。実際に重くはないんだろうが、変にズシリとくるぜ」
ビアトリス「この地に来る前、行倒れを世話した時に譲り受けてな。なんでも、その者も土に埋もれていたそれを偶然に見つけたらしいのだが、それには確かに、何らかの強い魔力が込められている」
コブラ「ほぉー…魔力ねえ」
ビアトリス「しかし、何を試そうが、その指輪の威力を引き出すには至らなかった。はっきり言うと、私には過ぎた物だということだ」
コブラ「お、おいおい、さっきの話で買いかぶってやしないか?俺は大魔法使いじゃないぜ?俺が出来るのは手品だよ」
ビアトリス「貴公に言わせればそうなのであろうが、私はその手品に驚き通しだ」
ビアトリス「魔法で解けぬなら、貴公の手品で、その指輪を解いてやってくれ」
コブラ「分かったよ。そこまで言うなら貰ってやる。でもあんまり期待しないでくれよ?期待されると胃が痛くなってくるからな」
ビアトリス「フフッ…そうするよ」
コブラ「それじゃ、運が良かったらまた会おうぜ。その時の為に土産話の一つでも用意しておこう」
コブラ「行くぞレディ!」
レディ「ええ、行きましょう!」
タッタッタッタッ…
ビアトリス(なんという足の速さだ。もうあんな所まで…)
ビアトリス(一体、何度驚かせれば満足するんだ?)クスッ
ビアトリス(あの速さで病み村まで行くんだ。やはり同行させてくれと言わなかったのは正しい選択だったな。足手まといにはなりたくない)
ビアトリス「貴公らの旅路に、炎の導きのあらんことを」
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