105:名無しNIPPER[saga]
2016/09/30(金) 00:35:28.64 ID:JWwlT/7/0
コブラ「こいつはどうも網に掛かりそうには無いぜ……虫籠も特注品を用意しないとな」
レディ「貴女、私たちをハメたのね?」
ビアトリス「そんなつもりは無かった。ただ…」
コブラ「悪意が無かった訳では無い。そうだろ?」
ビアトリス「察しがいいな。だが問題はないだろう?不死の身には些細な事だ」
ヴィオオン!
溢れ出るソウルを束ねた月光蝶は、人の頭ほどもある大きなソウルの塊を三つ作ると、それぞれをコブラ達に向けて放った。
放たれた緑光のソウルは三者に向かって直進するが、その速度は遅く、亡者の小走り程度の速さしかない。
それゆえに、飛び越したり、または避けたりする事も容易だった。
コブラ「へっへっへ、案外たいした事ないでやんの」
レディ「油断しないでコブラ!コレは…」
グォン
コブラ「あらぁ!?」
しかし、ソウルの塊はまるでミサイルのようにコブラ達を追いかけ始めた。
ビアトリスは青い閃光を杖から放ち、自身を追いかけるソウルを打ち消したが、それだけに留め、月光蝶から距離を置いた。
コブラは低速の追尾物が、自分達の世界でどのような使われ方をしていたかを思い出した。
コブラ「レディ!手すりの陰に隠れろ!遅いヤツは当たる寸前にかわせばなんとかなる!」
こういう時のコブラの言葉には絶対の信用を置いているレディは、コブラの言葉に従った。
二人は手すりの陰に身を伏せて、ソウルの塊が迫るのを待つ体勢に入った。
ヒュドドン!!
直後、手すりに針のように鋭いソウルが複数発着弾した。
ソウルの塊は二人に向かって直進する。
コブラ「今だっ!」バッ!
ボヒュウウン…
だが、ソウルの塊は急激に身を翻したコブラとレディを追いきれず、弾道を乱して手すりに直撃した。
コブラ「機動力を殺すための追尾弾を撃っておいて、本命の狙いは済ましておく」
コブラ「狡猾なやつだ。虫にしておくのは惜しい」
コブラ「レディ、怪我はないか?」
レディ「そうね、火傷した手と背中が少し痛むわ」フフッ
ビアトリス「次が来るぞ!」
ビアトリスが声を上げると同時に、月光蝶は高く飛翔した。
そしてコブラ達の真上で止まると巨大なソウルの塊を生成し、二人へ向けて落とした。
ズオッ
しかし塊がコブラに直撃するより一瞬早く、サイコガンは抜かれていた。
ドグワァァーーッ!!
放たれたサイコエネルギーはソウルの塊を霧散させ、月光蝶の右翼に大穴を穿った。
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