京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」
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552:スレ主 ◆EvBfxcIQ32[saga]
2017/07/21(金) 00:25:36.27 ID:mgeuBvXV0
 車が止まったのは、 雀荘を出て15分程度の場所のビルの前だった。
 
 建物の表面はところどころひび割れていて、非常階段と思しき外付けの階段の一ヶ所に、さび付いた雀荘の看板があった。


「4階だ。ついてこい」


 矢木が車から降りて伸びをすると、俺の方を見ずにそう言って来た。

 俺は無言でその後をついていく。

 車を運転していたヤクザはそのまま車の中に残り、階段を上るのは俺達4人だけだ。


 ギイィ………と、顔をしかめてしまうような耳障りな音を立てて、雀荘の扉が開かれる。

 そこは暗いオレンジの蛍光灯に照らされた、昭和の戦後の映画に出そうな雀荘だった。

 客はいないが、日本酒の便が並んだカウンター席には、頭の禿げかけた店主が競馬新聞を広げていた。



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