京太郎「俺はもう逃げない」 赤木「見失うなよ、自分を」
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311:スレ主 ◆EvBfxcIQ32[saga]
2016/09/26(月) 21:32:50.18 ID:fIKZQmnB0
「世の中にはなぁ、とんでもない化け物がいるんだぞ?
 その気になれば配牌で字牌の対子が5つあったり、配牌で国士張って地和確定だったり、上がるつもりでカンしたら絶対にドラ乗ってリーチドラ12とかして来たり…………
 まぁ、全部同一人物だが」

「えぇ………」


 漫画じゃあるまい、と言いたかったが、麻雀に関してこの人が言うのだし本当のことだろう。

 というかこないだ部室で見せたあなたの離れ業の方が恐ろしいんですがそれは。


「まぁ、そんな流れに乗るのがあほみたいに上手い化け物と相対したら、小手先の技術も必要なんだがな、ブラフとか。
 それは後々本当の勝負の場に立つようになったら覚えればいい」

「そ、そうですか………・」


 この人の話は聞いてみたい感じもするし、やっぱり怖いからいいですと同時に言いたくもなる。

 でも総じて俺はこの人のことが好きだった。

 そうやって話すうちに、バス停に着く。赤木さんはここでお別れだ。


「じゃあ赤木さん。明日も学校終わったら旅館の方に行きますから」

「おう、じゃあな」


 小さく手を振って、笑って別れる。

 何だか、新しいおじいちゃんが出来たような感じだ。


「さて、一応課題とかもやりますか」


 帰路を明るい気持ちで歩きながら、俺と赤木さんの日々は充実していた。




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