43:名無しNIPPER[saga]
2016/10/01(土) 19:16:42.53 ID:KNa4XLmCo
「……うん、大丈夫、翔鶴姉は私が守るからね!」
「瑞鶴…!」
貼り付けたような笑顔で言う。
それを微塵も疑う様子も無く、翔鶴姉もまた嬉しそうに笑った。
ありがとう、と。
羨ましい。
私は、あんな風に笑えない――いや。
戦場だ。戦場でだけ、あんな風に笑えていたのに。
……私は。
「…それじゃあ、話も聞いたのでこれで失礼します、提督さん、翔鶴姉」
これ以上、ここに居たくはなかった。
返事も聞かずに執務室を出て、扉を閉める。
無礼なことではあったが、別にそれを気にするような人達でもないし、いいだろう。
それよりも、早く部屋に帰りたかった。
これから行われるであろう薄ら寒い茶番の事を、一秒たりとも考えていたくなかった。
57Res/27.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20