29:名無しNIPPER[saga]
2016/09/25(日) 13:04:46.75 ID:9Q90e43Oo
「戦いを楽しむ感情なんて、艦娘には余計な物」
「…………」
その言葉に、私は目を逸らした。
少しずらした視界は、湯気で真っ白に染まっていた。
「瑞鶴」
「…加賀さん、私は、別に」
子供の駄々みたいだとわかっていても、何か言わずにはいられなかった。
というよりも、私は、次に彼女から告げられる言葉を、聞きたくなかったのだ。
「戦場は、貴方が憂さ晴らしするためにあるのではないわ」
「…そんな」
「提督の事、気付かれてないとでも?」
「…………」
なにか反論しようとして、けれど、どうしてもなんて言えばいいのかわからなくて。
結局、肯定を沈黙で表した。
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