26: ◆mZYQsYPte.[sage saga]
2016/08/12(金) 23:24:43.78 ID:3c3f+i7vo
提督「んー、どうすればあの子たちに近づけるんだろうね」
雲龍「あの子たち」
提督「ビスマルクとグラーフだよ」
雲龍「近づきたいのですか」
提督「そりゃあね。綺麗で、真面目な良い子たちじゃないか。是非お近づきになりたいさ」
雲龍「ならお風呂場では少し対応は、その、よろしく無かったかもしれません」
提督「怒らせちまったかね」
雲龍「……恐らくは」
提督「私はこの時代の軍人として、自分の命ごときはなんとも思わない。これ、誰の言葉だと思う」
雲龍「すいません。知りません」
提督「だろうね。言ったのは昔の私なんだから」
雲龍「提督が」
提督「ああ。昔の私も、今のあの子たちも、いい気になってるのさ。自分が正しいと思い込んで、正しさを振り回してる」
雲龍「つまり、正しさは、結局は自分のものでしか無い、と?」
提督「少し違う。振り回すなと言っている」
雲龍「振り回す、ですか」
提督「何かを一途に信じる人の姿ってのは、良いもんだ。敬虔で憧れさえ覚えちまう」
雲龍「……?」
提督「でもね雲龍、信じるなら、それは言葉にしちゃ駄目なんだよ。自分は真面目です、敬虔です、一途です、なんて、言葉にする奴はロクなのが居ない」
雲龍「はぁ……?」
提督「そう思い、信じるならばこそ、黙っているべきだと思わないかい」
雲龍「……すいません。理解しかねます」
提督「あはは!! 正直な子だね! 面白い!」
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