172: ◆mZYQsYPte.[sage saga]
2016/11/29(火) 20:18:47.67 ID:6UrSFTGKo
比屋定「今まで私は自分が築き上げてきたものを守りたいと思ってた。今は違う気持ちで守りたいと思う」
八雲「……」
比屋定「誰かを想う気持ちって皆が持っているんでしょう?」
八雲「私もそう信じてるよ」
比屋定「論理的じゃ無いし科学者失格かもしれないけど、感覚だとしても自分が知ってることはやっぱり無視できない」
八雲「おぉ!」
比屋定「こんな日が来るとは思わなかったわ」
比屋定「一人の人間が持つ可能性と未来、それを尊重出来る社会。今は色んな物に邪魔されて難しいけど。いつか、きっと理想の場所へ辿り着くために」
比屋定「私は人間の誇りと皆の気持ちを守りたい」
比屋定「人の可能性と言いながら……自分以外の血を流す道を行くことが他の誰かから矛盾に見えるとしても」
比屋定「私は自分の信じる道を進み続けるよ。自律戦闘艦の可能性でも、妖精の可能性でもなく、人間の可能性を信じるのなら霊装魂しか無いと思うから」
比屋定「私たちは他のものに頼らなくたって、自分で平和への道を切り開ける」
比屋定「奇跡は私たち人の手でこそ起こすべきよ……貴女はどう思う?」
八雲「アンタが人間の可能性って言葉に酔ってるようにしか見えないね」
比屋定「ふふっ。かもね。だってとっても眩しいんですもの」
八雲「いんや、私も同じさ。私も多分そいつを信じ続けてここに居る」
比屋定「自問自答したって壊れない、納得できる強度を持ったモノを科学者は事実と呼ぶ」
比屋定「私にとって自分の気持ちは確かな事実よ」
八雲「……」
比屋定「祈りなんて軍人には必要ない。一緒に動きましょう」
比屋定「救済を与える神の居ない国に生まれた人間として、自分の信じるように」
比屋定「自分自身と未来に生まれてくる私たちと同じ気持ちを抱く存在のために」
八雲「吹っ切れたみたいで良かったよ」
比屋定「八雲」
八雲「おう」
比屋定「……」
八雲「最後まで聞きたい」
比屋定「好きよ、八雲。だから私とずっと一緒に居て欲しい」
八雲「良いよ」
比屋定「……馬鹿。こんなの女から言わせるんじゃ無いわよ」
八雲「ウホウホ」
比屋定「あはは!!」
225Res/193.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20