116: ◆mZYQsYPte.[sage saga]
2016/11/05(土) 04:34:05.40 ID:u1AXXBNco
爺「君が八雲君か。孫から話は聞いておる」
目の前に居たのは、軍人という初めて見るタイプの大人だった。
八雲「どうも。爺さん、陸軍と海軍は入るならどっちが良い」
爺「なにゆえ軍隊に入りたがる」
平坦な一言一言が、重く響く。怖かった。
出来ることなら今すぐにでもこの場から逃げたかった。
八雲「パイロットってのが面白そうだからな」
だからこそ、私は逃げるわけには行かなかった。
爺「娘っ子がパイロット志望か。時代は変わる」ケラケラ
八雲「昔は男だけだったのか」
爺「ああ。空は女には贅沢だ、実に惜しい」
八雲「寝言はアメリカに勝ってから言えや。で、どっちが良いんだ」
爺「陸軍が良いだろう」
八雲「根拠は」
爺「君は馬鹿だが元気だから陸の兵卒くらいにはなれる」
八雲「よしかいぐんだな」
爺「かっかっか。航空機の定数としては陸軍のほうが上だ」
八雲「なりやすいってことか」
爺「まぁ、そうなる」
八雲「なら爺さん、陸軍ってのはどんな組織なんだ。ウゼエとこは私は嫌いだ」
爺「ウゼェ……かどうかは知らんが、話してやろう。だが長い話になるぞ」
八雲「面白けりゃ別に聞くさ」
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