114: ◆mZYQsYPte.[sage saga]
2016/11/05(土) 04:31:54.31 ID:u1AXXBNco
刑事「八雲、お前なぁいい加減カタギに戻れ」
八雲「んだオッサン、私がカタギじゃねぇみたいじゃないか」
刑事「高校と暴走族の掛け持ちなんてカタギから片足抜け出してんだよ」
八雲「チッ」
刑事「他の奴らとお前は違う」
八雲「あぁ?」
刑事「目が違う。毎日毎日、楽しくないだろ。最近は走るのもツルむのも妙につまらない」
八雲「……」
刑事「速さのスリルは満足には繋がらねぇよ。んなもんただの暇潰し、最後はガードレールと心中だ」
八雲「だったとして、じゃあ私は何をすれば良いってんだ」
刑事「お前大学なんて行かないだろ。仕事を探してみるのなんて面白く無いか。一生かける価値のある奴をな」
八雲「そんなモンあるかよ」
刑事「俺はこの仕事に誇りを持ってるし、命かけてるぞ。お前の場合なら、そうだな、パイロットなんてどうだ?」
八雲「パイロットぉ?」
刑事「戦闘機パイロットは良いぞ。二輪なんて比べ物にならない程速いし、何より男のロマンだ」
八雲「私は女だ」
先なんて考えたこともなかった。
未来においても、この怠惰で生ぬるい時間が永遠に続いていくように思っていた。
刑事「今回は単車も返してやる。もう来るなよ」
八雲「死ねオッサン」
刑事「パイロットだぞ。忘れるなよ」
……仕事、か。
225Res/193.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20