74: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/07/20(水) 21:45:01.39 ID:G8Avh2PSo
≪だって どうしても 大好きだから≫
○はじまり
始まりは多分…風邪をひいて、病院へ行った時。
当時はインフルエンザが流行していて…血液検査をする事になりました。
私は注射が苦手で…涙ぐみながら我慢していた事は、今でも覚えています。
その時の検査結果は、ただの風邪でした。
ですが…この話は、そこで終わりではありませんでした。
父「ふざけるな!娘はまだ小学生なんだぞ!!」
誰か「それは重々承知の上です!ですが…」
母「…帰って下さい、これ以上話す事はありません。それと…娘にもこの事は話さないで下さい」
誰か「………判りました。ですが…どうか、ご一考下さい」
ある日…風邪も治って通学を再開した日の、学校から帰って来た時の事です。
玄関の前まで来て、家に入る直前…私の耳に飛び込んで来た、父の怒号…
普段の温和な父からは想像も付かないようなその声と…聞いた事の無い誰かの声。
入る事を戸惑い…立ちすくんでいた私を余所に、少し経ってから玄関が開き……声の主であろう人物が姿を現しました。
誰か「貴女は………そうですか、貴方が…」
私「あの…私に何かご用でしょうか?」
誰か「あ、いえ……何でもありません。お元気で」
私「え?あ…はい、ありがとうございます」
声の主…髭の生えた白髪の男性は、それの言葉だけを残して立ち去りました。
私「あの…お父さん、お母さん。さっきの人って…」
母「大丈夫、ハルには関係無い人だから」
父「ちょっと大人の話をしてただけから気にするな。それより晩飯にしよう」
私「………うん」
両親が会話を打ち切り…私はそれ以上の追及をしませんでしたが…
この話は、まだまだ続きます。
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