魔法少女ダークストーカー 2スレ目
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48: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/25(土) 23:30:01.41 ID:j2Va2Sfxo
○おもひで

男子A「教育実習生ってのはさ、教師になるための課題で来てるだけなんだよ」


もう何年も前の……担任の先生から、教育実習生の先生が来ると聞かされた日の事。

女子A「仲良くしようとするのも、結局上っ面だけ…絶対に騙されちゃだめよ」

クラスメイトの否定的な意見が飛び交う中…


その人は現れたッス。


実習生「ぁー……ご存じの通り、自分は教員免許を取るために来ただけッス。面倒な馴れ合いはするつもり無いんで適当に接してくれれば良いッス」

ついさっきまで皆が話していた内容を、絹を被せる事無く言い放つ実習生。

男子A「げ……聞いてたのか………」

それに対して、クラスの男子は愚痴るように…実習生に聞こえないような小声で呟いたのだけど……


実習生「別に、内緒話を聞いてた訳じゃ無いんッスけど…そう言う事にしておくのもアリッスね」

そんな男子の声さえも聴き取った事で、実習生は地獄耳キャラという立ち位置を手に入れたッス。


けれど………自分はその時、気付いて居たッス。

実習生は、地獄耳なんかじゃ無くて…もっと別の何かを持っているって事に。



実習生「で……こんな所に呼び出して、一体何の用ッスか?」

自分「それ…嘘ですよね?」

実習生「何がッスか?」

自分「呼び出した理由も…そこから話す内容も、全部判った上でわざと聞いてる……そんな風に聞こえるんですよ」


放課後の屋上…誰からも見られず、誰にも話を聞かれない場所に…実習生を呼び出して話をしたッス。


実習生「じゃぁ、答えだけ言うッスけど…ユズちゃんがなりたい自分になれば良いんッスよ」

自分「………途中をすっ飛ばし過ぎです。と言うか、そんな所までお見通しなんですね」

実習生「あ、ちゃんとユズちゃんの口から言ってからじゃ無いと落ち着かないなら、それでも良いッスよ?」


自分「……じゃぁ、一応言っておきます。どうしたら、先生みたいになれるんですか?自分に正直になれるんですか?」

実習生「自分の場合…余り認めたくは無いけど、知り合いの影響ッスね。と言うか…自分みたいになりたいってのは、あんまり意味無いッスね」

自分「どう言う事ですか?」


実習生「ユズちゃんが自分みたいになる必要は無いッスよ。自分みたいに…じゃなくて、ユズちゃんがなりたいユズちゃんになれば良いんッスよ」

自分「先生みたいな私になりたい……そう言うのはだめですか?」

実習生「別にそんな事は無いッスよ?本当になりたい物の姿がそれなら、それも一つの選択ッスから。それに………」


自分「それに?」

実習生「別の選択肢が見つかったなら、その時は改めてその選択肢に変わっちゃっても良いんッスから」

自分「そんな時が…来るんですか?」

実習生「そんな事は判らないッスよ」


自分「先生でも…判らない事はあるんですね」

実習生「残念ながら…自分はそこまで万能じゃ無いッスからね」


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