魔法少女ダークストーカー 2スレ目
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28: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/21(火) 01:26:51.17 ID:sb64dYF/o
●ひとつめ

――――――夢を見た。


俺の知らない場所………

俺の知らない時間………

俺の知らない人物………


床下に地球が広がる、宇宙船のような建造物の中で……これまた判りやすい休眠カプセルの中で眠る女性が一人。

長い金髪を後ろで括り、白い衣服を纏った色白の…白い鳥のような翼を背中から生やした女性。

その女性が目覚めると共に、新たに別の女性がその部屋へと現れた。


新たに現れた女性は、足元まで黒髪を真っすぐに下ろした褐色肌の…蝙蝠のような黒い翼を生やした女性。

金髪の女性は重たそうに瞼を上げた後、そのエメラルド色の瞳で黒髪の女性を見据えた。


金髪の女性「毎度の事ながら、あまり実感は無いのだが…800日ぶり…と、言っておくべきか?」

黒髪の女性「いえ……今回は381日ぶりです」

金髪の女性「381日か。予定よりも大分早いようだが…まさか、解決策が見つかったのか?」


黒髪の女性「そうでは…ありません。むしろ………」

金髪の女性「真逆………ウロボロスの浸食がまた拡がった……と言う事か」


黒髪の女性「……はい。貴方が眠っている間…ウロボロスは、生物のみならず、ありとあらゆる有機体に感染し…遂には無機物にさえその猛威を振るい始めました」

金髪の女性「だが、それは地上の話であろう?事態は未だ想定内にある筈。いや…まさか」

黒髪の女性「はい……ウロボロスは、既にセントラルに達し…最早、ここに至るのも時間の問題とでしょう」


絶句する金髪の女性…黒髪の女性からも、それ以上続く言葉は無し。

沈黙のみが漂う中……不意に壁面の一部が変色し、またも新たな人物の姿がそこに映し出された。


壁面に映し出されたのは、銀髪を首の後ろで縛った黄色人種系の肌の女性。

そして…他の二人の様子から見ても、銀髪の女性が顔見知りであろう事は伺えた。


黒髪の女性「その髪……そんな…まさか貴方まで…」

銀髪の女性「そのまさか、さ。いやぁ…完全に油断していたよ。宇宙空間を超えて感染するとは、さすがに予想出来なかったね」

金髪の女性「笑い事では無いであろう!そのままでは汝も…!」


銀髪の女性「皆まで言わなくても判ってるさ。ここまで追い込まれた以上、残された時間でどうにかしなければいけない事も…ね」

金髪の女性「くっ………では、可能な限りの情報を送ってくれ。ウロボロスを駆逐…いや、せめて抑制だけでも……っ」

黒髪の女性「私も…何か出来る事はありませんか?」


銀髪の女性「残念ながら…ここまで来てしまったら、キミの分野ではどうにもならないだろうね。キミは今まで通り、残りの生物の生存を最優先で進めておくれよ」

黒髪の女性「…………判りました」

銀髪の女性「そんなに落ち込まないでおくれよ。ボクはボクなりに手を打ってあるから…ね」


と…最後に、銀髪の女性が笑顔で告げた所で………俺の視界は暗転した。


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