22: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/06/20(月) 02:01:43.56 ID:m7uOCMAko
●ぶんかつ
俺の腕を噛み砕く筈だった嘴が、バラバラに砕け散った。いや、砕け散ったと言うよりは………
レミ「ふぅ………ギリギリセーフ」
微塵切りに切り刻まれた、虚獣の頭部………そして、その向こう側から覗く、黒い線。
俺「………マジで危ない所だった。よくあんな一瞬であれを展開出来たな」
レミ「んー…まぁ、準備だけは一応しといたからね。ハルが作ってくれた一瞬で何とかなったわ」
俺「そっか…本当、お前はそう言う所はちゃっかりしてるよな。ってか…手があるんなら言ってくれよ。寿命が縮んだぞ?」
レミ「ゴメンゴメン。発動に集中して伝える余裕も無かったのよ」
カライモン「そう言う事ならば仕方が無いだろう。すまないね…私の詰めが甘かったばかりに迷惑をかけた」
レミ「謝らないで良いわよ。仲間なんだから、フォローし合ってこそでしょ?」
カライモン「あぁ、その通りだな。では、今度は私からのフォローでこの借りを返させて貰おう」
俺「で…またフォローされる側に回るフラグだよな、それは」
カライモン「フォローされる事に慣れた人間の経験則だね。肝に銘じておこう」
俺「いや、慣れるほどされて無ぇよ!どっちかって言うと、してる方が多いよな!?」
ハル「………えっ」
ユズ「えっ」
レミ「えー……っ」
俺「って、何だその反応!?俺、思いあがってた!?俺の思い込み!?」
カライモン「…と言う訳で、何とか一体目の虚獣を倒す事は出来た訳だが…」
俺「いや、サラっと流すなよ!?………って…あぁ、そうだよな…そう言やぁ言ってたよな、あれでまだ小さい虚獣だって」
ユズ「あ、そうなんッスよね。そもそも攻撃方法を限定してたのも次に備えてた訳なんッスから……」
神風「はい。既に次の虚獣が顕現を開始しています」
俺「開始している…か。んじゃぁ、今回みたいに顕現しきる前に…先手を打ったりとか出来ないか?」
神風「準備…と言う意味でなら可能ですが、顕現し切るまで虚獣本体への干渉は出来ません」
レミ「えっと…どうして出来ないの?ディメンションスレイヤーとかで無理に干渉しようとしたらどうなるの?」
神風「顕現し切るまでは世界と繋がった状態なので…最悪、世界その物が崩壊します」
レミ「んげ……さすがにそれは不味いわね」
カライモン「では、迎え撃つための準備だけは行うとして…次の虚獣が顕現する時間と場所、それと…規模は判るのかね?」
神風「まず…顕現までの猶予は、3日間」
ハル「3日間…ですか。時間の余裕はありそうですが……問題は、その先ですよね?場所と規模は…」
神風「場所は………ミラの方向に約326億km進んだ宙域で、規模は………全長…15000km程になると推測します」
俺「………………えっ?」
226Res/301.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20