210: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2017/06/06(火) 00:00:25.77 ID:jxJr4ajso
●あらたに
―――そして、一週間後。
俺「終わった……やっとの事で終わった。本当に…本当に長かった」
加速空間を限界まで活用し、新しく創った世界の状態も安定してきた事で…やっとこさ創造主の任を解かれた俺。
これで一旦、戦いの物語は終わり…この長かった騒動の幕を下ろす事が出来た。
後は、元居たアパートに戻り…今まで通り、いつも通りの日常を謳歌する事が出来る…そう信じて止まなかったんだが……
そう…事件ってものは、いつだって唐突に起こりうる物なのに…俺は、それをすっかり忘れてしまっていた。
俺「今戻ったぞーー!!」
レミ「おかえりっ!」
ハル「おかえりなさい」
世界を創り終え…ヘトヘトになりながら帰宅した俺を迎える、ハルとレミ。
俺「待たせたな二人とも。今まで頑張った分、今夜はとことん―――」
レミ「あ、それなんだけど…」
ハル「えっと…その……」
しかし二人の様子はどこかおかしく…何故か、バツが悪そうな表情を浮かべていた。
二人に一体何があったのか…
俺の中に一瞬浮かんだその疑問は、ふと視線を巡らせた先で明らかになった。
ハルの父「はじめまして…だね。いや、その……若さだね」
ハルの母「この調子なら、きっと二人目もすぐでしょうねえ」
俺「あ、いえ…その、これは………って、え?」
ハル「えっと…お腹の中の子の事なんですけど……何だかんだで、無事だったので…」
俺「マジか!?良かった…って、いや、それもなんだが!これは一体どういう―――」
レミの父「いやいや、二人目と言うのであれば娘の方も…それに、正式に籍を入れるとなれば……」
そして更に、部屋の奥から聞こえる別の声。
ハル「あ、えっと…紹介が遅れましたが、うちの両親です」
レミ「それと、うちのパパ」
俺「……………」
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