179: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2017/05/29(月) 22:40:15.75 ID:mG4WGedqo
銀髪の男「んで逆にだ。闇の力ってのは、闇に包まれた物……つまりは、未知である事が闇の定義その物らしい」
俺「その定義だと…ありとあらゆる物を知ってしまった俺達は、闇とは無縁な存在だよな?」
銀髪の男「………ってー思うだろ?」
俺「違うのか?」
銀髪の男「……判らねぇか?」
俺「そりゃぁ勿論…あ………」
銀髪の男「そら。そこん所で闇……未知が存在してた…だろ?」
俺「そうか…スピリットと虚獣みたいに、演算が拮抗して…いや、んでも…」
銀髪の男「何だ?」
俺「これは……俺とアンタが、同じこの最上階層に居るから発生してる事だよな?だったら、どっちかが居なくなったら……」
銀髪の男「無くならねぇよ」
俺「…は?何でそんな事が断言出来るんだ?!」
銀髪の男「手前ぇが求める限り、その闇が存在してる可能性が残り続けるだろぉがよ」
俺「そんな…神が人を作ったのか、人が神を作ったのかみたいな理論が……」
銀髪の男「もっと判り易く、卵が先か鶏が先かでも良いぜ」
俺「…………」
銀髪の男「んでまぁ、ここまで言えば判ると思うんだが…俺が何を言いたいかってーと…」
俺「使い古された屁理屈。自分の未来は自分で切り開け…自分で未来を作れ……って事だろ?」
そう……この手の話の行き付く先は、結局それだ。
丸投げにしながらも、綺麗に話をまとめて…なし崩しに良い話で終わらせる常套句。
だが…今の俺はそんな言葉に大人しく収まれる程、矮小にはなれない。
俺は…男の言葉を論破するべく、次なる言葉を連ねようとして………
銀髪の男「いんや?そうじゃぁ無ぇ」
俺「……えっ?」
その言葉を紡ぐより先に、真向から否定をされた。
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