169: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2017/05/16(火) 00:20:18.82 ID:U8irbCpYo
●いりぐち
俺は……ウロボロスに集積された情報の掌握へと乗り出す。
つい先程の、箱が形成される前に見た物とは比べ物にならない程…膨大な量の情報。
今いる世界の…他の世界の……
始まりから終わりへと向かう全てを、ウロボロスに食い尽くされたありとあらゆる並列世界の数だけ……
人の身であればその片鱗に触れただけでも自我が崩壊してしまうような情報量を……
三つの核の力を借りる事により、辛うじて自己を保ちながら飲み込んで行く。
俺「これが…ウロボロスに集積された記録。ウロボロスに食い尽くされた世界の記録か」
三つの核達が元居た世界………
魔法と言う概念すら存在しない、化学の発達した世界………
文明の水準が低い世界に、高い世界。
異世界との交流が盛んな世界に、閉鎖された世界………
時には、有機生命体すら存在しない世界さえもその毒牙にかかり………
ウロボロスに記録された全ての結末を覗いた末に……ある結論に行き付いた。
俺「ウロボロスに滅ぼされなかった世界は……ゼロ。誰も…ウロボロスに抗う事は出来なかった………」
その結果から導き出される答え…可能性を反芻する度に、全身から血の気が引いていくような感覚に襲われる。
そこにあった……いや、ある筈だった希望は失われ…残された深淵に飲み込まれかけ―――
無の核『落ち着くんだ、結論を焦るんじゃない!』
無の核の声に、意識を引き戻された。
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