165: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2017/05/12(金) 21:09:40.11 ID:trHU3eXho
●かいせき
俺「…………はっ?」
無の核が発した言葉…その言葉の意味を理解する事が出来ず、俺は聞き返した。
俺「そりゃ一体どういう意味だ?絶望って…完全に真逆の事だよなぁ?いや、えっと…あれか?可能性はあっても、絶望的に低いとかそう言うやつか?」
無の核『それは……』
俺「だったら確かめるだけ無駄だ。危険も失敗も承知の上でここまで来てんだぜ?今更そんな事を理由に引き下がったりする訳無いだろ」
無の核『そうじゃ…無いんだ』
俺「いや、だったら何なんだよ!?」
無の核『絶望って言うのは…悲劇的な結末を迎える事じゃ無い。世界を守る事は出来る…でも絶望する事になるんだよ』
俺「何だよそれ…思いっきり矛盾してんじゃねぇかよ……」
無の核『いや…矛盾はしていないんだ。それより…早く決断しなければ、もう時間が……無い…』
俺「っ………いいじゃねぇか!絶望でも何でもしてやろうじゃねぇか!!さぁ、とっとと教えやがれ!!」
無の核『……思慮の浅いキミなら、そう言うと思ったよ。それじゃぁまず…虚獣をキミの中に戻して、ボクを取り込むんだ』
俺「…お前……ウロボロスから解放されて、元に戻ってる筈なんだよなぁ?そう言う減らず口を叩かれると、いまいち信用出来なくなるぞ」
毎度毎度の事ながら…言われたままに行動するのは癪だが、他に手が無い以上それに従う他は無し。
俺は……無の核の言葉に促されるまま、手順を進めて行く。
無の核『と、口では何だかんだ言いながらも…結局ボクを信用してるんじゃないか』
俺「うるせぇ。さっさと次を教えろ」
無の核『判ったよ、素直じゃないねぇ。さぁ…次は光と闇…あの二人の力を内に残したまま、意識だけを外に開放してあげて』
俺「また土壇場で無茶振りを…ってーか、それで良いのか?」
無の核『あぁ…こんな事になってしまったのはボクの責任だからね。今更だけど…二人を巻き込む訳にはいかないさ』
俺「いや、そうじゃ無ぇよ」
無の核『え?』
俺「お前じゃなくて二人に聞いてんだ。コイツ一人だけ格好付けさせて、自分は高みの見物出来るようなタマかってな」
闇の核『そのような事……』
光の核『出来る筈がなかろう!!』
俺「だってよ」
無の核『っ………ぅ………』
俺「そら、感傷に浸ってる暇なんか無ぇんだろ。次だ次」
無の核『………うん!!』
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