134: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/11/26(土) 20:46:18.38 ID:dwYs+t49o
●うらがわ
俺「一度しかって、そんな事……あぁでも待てよ?そもそも、世界の終焉なんて何度も起こす物じゃぁ無い訳だし……」
カライモン「原因…または理由がどれなのかまでの解明には至って居ないが、恐らくは……」
無の核『個体が世界に干渉出来る限界…それと、世界の終焉が次の世界線でのプロセスに組み込まれている…その他諸々、全てがその理由だよ』
カライモン「おや……やけに素直に認めてくれるでは無いか。観念して白状モードにでも入ったかね?」
無の核『いいや…その逆さ。それが知られた所でどうと言う事は無い……そう言って居るのさ!!』
突如として、無の核…レミの身体から溢れ出る力の奔流。
光…闇…無……俺の知りうる限りの核の力がうねり、一つになって……レミに、新たな外殻を作り出した。
無の核『忘れて居るかも知れないけど…ボクはこの三つの力を全て使えるんだよ?』
つい先ほどまでの力が、ほんのお遊びに見える程の…絶対的な力を見せつける無の核。
当然その力は脅威であり、俺達を絶望のどん底に叩き落すには十分なのだが……それとは別にもう一つ。
何故か…何かが、俺の中で警鐘を鳴らし続けている。
しかし、その原因を追う暇も無く…レミの右手から繰り出された一撃が、ハルとカライモンをいとも容易く薙ぎ払い……
無の核『キミ達が何を考え…何を画策していようとも……それを実行する前に片付けて、その後で世界を終わらせれば良い…それだけじゃないか』
痛感する寒気を咀嚼している暇すら無いままに、再びノイズと共に俺は別の世界に引き押せられ……
目の前の脅威から、距離を置く事が出来た………かのように思えたのだが――――
無の核『おいおい、忘れたのかい?並列世界間を移動出来るのは、キミ達だけじゃぁ無いんだよ?』
再び目の前に…レミの顔でうすら笑いを浮かべた、無の核が現れた。
俺「あぁ、そうだったな…そうやって、世界を跨いでストーキングを続けて来たんだったよなぁ!!」
無の核『で……それとは逆に、キミ達の並列世界間移動は頻度が落ちて来ているんじゃ無いかい?狭間に巣食う蜘蛛の限界かな?』
俺「………っ…」
この上無く悔しい事だが……無の核の言っている事は、恐らく当たっている。
厳密に、あと何回…と言った憶測を立てる事は出来ないが、乱発出来ない事は確実。
可能な限り、その範囲内で決着をつけたい所ではあるのだが……
どうやって、無の核を倒すのか…いや、それ以前に………
どうやれば、今この瞬間を生き残る事が出来るのか…まず乗り越えるべきその問題が丸々残っている。
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