132: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2016/11/26(土) 20:17:51.92 ID:dwYs+t49o
●ほうかい
終焉が…一瞬にして世界を包み込み………
黒い雨が世界を塗り潰して行く。
見渡す限り一面は黒に染まり…残された存在は、俺とレミの二人だけ。
ハルも…カライモンも……虚獣の肉片までも、全てが飲み込まれて消えてしまった。
だが…その結果を悲しむ暇も悔やむ暇も与えられる事無く、俺も黒い雨に曝され………
世界の全てが終焉を迎え……最後に、俺と言う存在が消え去り行くその刹那に……
また、ノイズが走った。
無の核『やれやれ………君達は本当に諦めが悪いねぇ。ここまで来て、そんな足掻き方をするとはね』
カライモン「足掻きとは心外だね。これでも一応、前もって準備していた策略だよ?」
無の核『だとしても…結局は無駄な足掻きに終わったね。この結果も予想通りなのかい?』
カライモン「正直な所…想定の範囲内ではあったが、期待通りでは無かったと言う所かな」
終焉に飲み込まれ…消えたと思って居たカライモンと、無の核が交わす言葉。
俺は、余りにも唐突で急激な展開を追いかけるが…事態はそれを上回って走り過ぎて行く。
無の核『あんな物…幾ら切った所で、終焉の達成とはみなされない。それは先の戦いでも判って居た事だろう?』
カライモン「終焉を齎す者としての覚醒前と後で、その定義が変化しないとも限らないだろう?それに…」
無の核『時間稼ぎくらいにはなる……とでも、考えて居るのかい?』
二人の会話から推測した限りだが……
どうやら先の終焉は、カライモンの手引きで移動させられたIfの世界での出来事だったらしく……
何か俺の知らないルールの上で、搦め手を使ったようなのだが…それが不発に終わったであろう事も伺えた。
そして…その未知のルールの部分に、遅れて俺が推測の手を伸ばした所で……
またもノイズが走り、俺は別の世界へと引き寄せられた。
226Res/301.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20