31:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:24:17.13 ID:I+fdqcufo
「翼ちゃんは、何をしているの? これから帰るところ?」
当たり障りのないところから会話を始める。
どうにかして、情報を探り出さねば……。
「んーと、これから図書館に向かおうと思っているの」
「へえ……ここら辺に図書館なんてあったんだ」
「うん、日曜日は休館日だから、今日中に行っておかないとって思って」
「ふうん」
「阿良々木くんこそ、何をしていたの?」
「ああ、いや、ちょっと、登校経路の確認をしていたんだよ。ちょっと覚えられなくってさ」
「へえ、自転車通学なんだ……家はどこら辺なの?」
「ええと……」
ぼくは最近覚えたばかりの住所を言う。
「ああ、それなら、ちょっとわかりづらいかもね」
「ああ。もう今日だけで家と学校を七往復半しているんだけれど、まるっきりわからないんだ」
「さすがに、それはないと思うけれど……」
と、翼ちゃんは苦笑いした。
…………って、あれ?
なんか、流れ流れて、気軽に住所とかしゃべらなかったか?
探りに行って何をしゃべってるんだぼくは。
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