キスショット「これも、また、戯言か」
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269:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 02:34:36.75 ID:znhwGlXXo

「さて、グラウンドがだいぶへこんでしまったけど、これ、どうすりゃいいんだろな……」

 忍野が勝手にやってくれないだろうか。いや、それでオプション料金とか取られても

やだしなあ……なんて考えたところで、気づく。

 校舎の陰から、視線を感じた。

 ドラマツルギーがまだ何か言うことでもあるのか。はたまた残りの二人のどちらかか、

審判役として忍野が実はいたということなのか、いろいろ考えながら、その陰に隠れているのが

だれなのか校舎の陰がより見えるよう、回り込んで、歩く。

 無言でこちらを見つめる瞳。

 それは、女子生徒だった。三つ編みのおさげを一つ、後ろで結わえている。眼鏡をかけて、

いかにも委員長、という感じを全身から醸し出すその少女に、ぼくは見覚えがあった。

「えっと、たしか、は、はね、はね――」

 思い出した。羽川翼ちゃんだ。



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