259:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 02:18:34.84 ID:znhwGlXXo
「……………………決めました」
「ほう、答えを聞こうか」
「ぼくは決めました。あなたを倒して、人間に戻ります」
「……そうか。心中する道を選んだか」
とどめを刺さんとばかりに、ドラマツルギーは、構える。右腕を前に出し、左腕はやや水平気味。
おそらくは右腕を斜めに、左腕を水平に薙ぐように斬りかかってくるだろう。おそらく四回目で
逃げ場をなくされてまた斬られる。そしてその後の状況も悪い。それでは、またぼくに勝ち目はない。
まずは、有利な場作りだ。
「あ、すいません。間違えました」
「おい」と、気が抜けたように、ドラマツルギーは言う。
「いえ、そこまで違いはありませんよ。誤解されかねない言い方だったな、と」
「……」
「ぼくは、人間です。まだ、化け物にはなってない」
宣言して、ぼくはドラマツルギーに背を向けて、走ってその場を逃げ出した。
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