キスショット「これも、また、戯言か」
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243:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/26(月) 01:47:23.35 ID:znhwGlXXo

 唐突に、ぼくの回転は止まる。何か施設の柱にでも引っかかったのか?と、そちらを向くと、

回転を妨げたその正体は、はたしてドラマツルギーの丸太のように太い右脚であった。

 ああ、そりゃあ、回転するよりも走るほうがはるかに速いよな。

 死ぬ。

 ギロチンカッターが脚を振り上げる。

 死が目の前にある。

 せめてもの抵抗に、とぼくは両腕を顔の前で交差させ、防御の姿勢をとる。だが、ぼくは

知っている。この程度ではあの脚は止められるはずがない。最後のあがき、といってもそれは

諦めを過分に含んだものだった。

 ああ、今度こそ終わった。

 吸血鬼の力で強化された目が、ドラマツルギーが脚を振り下ろす様を見届ける。今度こそ、

ぼくは殺されるのだ。

 その瞬間、ぼくは気づいた。

 ぼくの左手が、再生していた。

「!?」



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