177:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:43:36.39 ID:ntvrM9VEo
「知ったようなことを言うなよ――小僧」
忍野を小僧呼ばわりするキスショット。実年齢的にはおかしくないのだが、やはり見た目
的には不自然である。まあ、自然不自然で言ったら、キスショットその眼つきは不自然極
まりない鋭さなのだけれど。
しかし忍野は小僧呼ばわりも気にせず「その通りだね、ハートアンダーブレード」とや
はり軽薄に言うのだった。
「噂で判断しちゃあいけないね――相手が人であれ、人でないものであれ。けどまあ、さっ
きのきみ達の話し合いを何となく聞かせてもらっていたけれど、結構大変な事態になっちゃっ
てるみたいじゃない。まさかこんなややこしいことが起こるとはね」
「ややこしくなどない。至極簡単じゃ」
「長命の吸血鬼のスパンで見れば、そうなんだろうけどねえ――僕ら人間としては困った
もんだよ。なあ、戯言遣い」
「え」
忍野は、当たり前のように――ぼくを人間扱いした。
人である頃から、化物とは言わないまでも、腫れ物扱い位はされていた、このぼくを、
この戯言遣いを指して、人間側だと―そう言った。
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