キスショット「これも、また、戯言か」
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159:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:11:05.16 ID:ntvrM9VEo

 一瞬、三人は驚いたようであったが、その次の一瞬には回復し、ぼくのほうへと襲い掛かる。

正面からはギロチンカッターが、左後方からは両手を振りかぶったドラマツルギーが、右後方

からは十字架を突き出したエピソードが、同時に襲いかかる。完全な同時ではない。が、完全

でないからこそ、それは完璧と言えるコンビネーションだった。このまま行けば真っ先に襲いか

かるのはドラマツルギーだ。その両腕はぼくの頭部を狙っている。これを避けるにはしゃがむか、

上体を逸らすか、逃げるしか方法は無い。しかし、避けたところで間髪入れずにエピソードの十

字架が貫くだろう。避けた直後の、バランスが不安定な状態では、あの十字架を、ぼくはモロに

喰らうハメになるはずだ。ならば正面に逃げるしかないのだが、その先にはギロチンカッターが

いる。この速さでは、ちょうどぼくが一歩踏み込んだ瞬間にやつの間合いに入ることになる。暗

器の類であれば踏み込めもせずに殺される可能性だって高い。絶体絶命、というか絶対絶命。

もはや死以外の未来は見えなかった。



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