キスショット「これも、また、戯言か」
1- 20
156:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:02:41.38 ID:ntvrM9VEo

 ぼくは適当な方を指さし、適当に説明をする。というか、説明しようにも、実は自分の位

置も分からないのだ。ぼんやり街を徘徊しているうちに、ぼくはすっかり迷子になっていた。

もし一人ずつを相手にし、無事キスショットの部品を手に入れたとして、おそらくはあの

廃墟にたどり着けず、部品とともに日光に焼かれていただろう。つまりは、土台、無理な話

だったのだ。期待させちゃったことだけは、少し申し訳ないけれども、でも、そんな期待な

んて勝手にかけられても困る。

 「丁寧な説明、ありがとうございました。それでは」三人は、同時に足を踏み出そうと

する。

「あなたが人間である間に殺して差し上げましょう」

 人間である間、か。

 果たして、ぼくは人間として生きていた。と、本当にそう言えるのだろうか?



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
284Res/217.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice