野原しんのすけ(15)「歯を食いしばれサイジャク、オラのサイキョウはちょっと響くゾ」
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39: ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2016/06/10(金) 00:49:49.68 ID:jAO8W5jM0
そして、その翌日。

「涙子ちゃん、なにやってるの」

しんのすけは昼間から四つん這いになり地面の匂いを嗅いでいる友人を見かけ、
数秒悩んだ後に声をかけることにした。

「あ、野原さん」

「こんにちは、涙子ちゃん」

「野原さんもマネーカード探しですか?」

「うん、涙子ちゃんも?」

「はい、だからこうして匂いをたどって……」

「日中の街中で女子中学生がしちゃダメなポーズだと思うゾ!?」

夜間人気の無い場所でしていてもそれはそれで危険だが。

「けど『匂い』か……その手が在りましたな」

しんのすけが懐に手を入れ、自宅の犬小屋で寝ていた愛犬をその場に取り寄せた。

「ワウン!?(何するのしんちゃん、ワープホール越しに連れて来られるのってすっごく怖いんだよ!?)」

「い、犬がしゃべった!?」

正確には首輪から声が出ているのだが、初めて出会う光景に佐天が驚く。

「シロっていうんだゾ。シロ、この子は佐天涙子ちゃんだゾ」

「よろしくねー。シロちゃん」

「(よろしくお願いします)」

初対面の一人と一匹が挨拶を交わす。


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