野原しんのすけ(15)「歯を食いしばれサイジャク、オラのサイキョウはちょっと響くゾ」
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27: ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2016/06/04(土) 21:38:48.01 ID:SbOZMyGA0
ギャラリーの一人がしんのすけに声をかけた。
                   アッチ側   ケリ
「野原さん、今浜面さんから連絡あって、駒場さんの方も決着がついたそうッス」

その男は、スキルアウトの下っ端新人のものであった。

「で、結果は?」
 モチ
「勿論、ウチらの大将の勝ちッス!!」

駒場と横須賀の勝負が終われば、しんのすけと削板が闘う理由もなくなった。
そう考えてしんのすけが武器を懐にしまいこんだ、その時。

「未だだ!!未だ俺とお前の勝負は!!俺の根性は未だ終わって……無えぇぇぇ!!!!」

叫びの食後に爆発音。
そしてそれと共に削板を包んでいた球体が四散する。
      なか
「おわ、あの内部って『概念レベルで『力づく』の否定』がされるのに……」

かつて自分の両親には解く事が出来なかった拘束を打ち破ってみせた削板に、しんのすけは驚きと敬意をいだく。

「モツ鍋が負けちまったなら、俺と野原が戦り合う意味なんてもう無えのかもしれねえ……けどな!!」

一息置き、ジッとしんのすけと眼光をぶつけ合わせる。

「こんな終わり方、俺の根性が認めねえんだ……お前だってそうだろう!?野原!!」

「うん、そうだね」

しんのすけは上着を脱ぎ捨て、先程の戦闘により解けかかっていたネクタイを締め直すと、
その場に一度しゃがみこんでから大きく背のびする様に両手を左右斜め上に突き出しながら立ち上がった。

「宇宙キターーー!!」

ぶおん、と。しんのすけを中心に風が吹いたように周囲の者達には感じられた。

「すげえな、それがお前の本気か?」

気配の変わったしんのすけに、削板が訊く。

「このネクタイはコズミックエナジーの力で装着者が持つ全ての身体能力を63倍に上げるんだゾ」

「勝負するってことで良いんだな」

「おう、タイマンはらせてもらうゾ!!」

右拳を、胸を軽く二回叩いて前に突き出す。

「いくぜぇぇ!!超……すごい……」

固く握りしめた右拳を、削板はゆっくりと力を貯めるように大きく引きしぼる。

「ぬおおおおおおぉぉぉ!!」

対するしんのすけはその場に両手をつき、胸を中心に脚を大きく振り回す。
いわゆるブレイクダンスの様な動きをしていた。

「パンチ!!」
ローリングケツダケアタック
「回転式唯尻撃!!」

両者の攻撃はほぼ同時に放たれた。
削板の突き出した拳がその先にある空間を爆砕し、それによって生じた爆風を切り裂きながら、しんのすけの全身が砲弾のように削板に迫る。
そして……


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