野原しんのすけ(15)「歯を食いしばれサイジャク、オラのサイキョウはちょっと響くゾ」
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248:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2017/11/03(金) 00:00:23.64 ID:YlLrxdMp0
「……チッ」

しばし無言で睨みあった両者の、沈黙を破ったのは垣根であった。

「俺は降りだ、後はお前の好きにしろ」

そう言われた麦野は驚いて彼を見る。

「何を……!?」

垣根は削板がでてきたのとは反対側、御坂達の更に後方を指差して言った。

「俺達が……『スクール』と『アイテム』が受けた依頼は既に失敗してんだよ。」

そこには、先程削板が殴り飛ばした壁の一部によって大穴の空いた壁があり、その穴からは隣の部屋の様子が見えた。

「あっ!?」

隣の部屋には重要と思われる機器があり、それらは元は部屋の壁であったのだろう瓦礫によって破壊されていた。

「今さらコイツ等を捕まえて依頼人に引き渡してもマイナス評価がプラマイゼロになるわけじゃねえ、良くてマイナス10がマイナス5になる程度だろう」
レベル5
超能力者を擁する暗部組織を二チームも使って拠点防衛に失敗した以上、垣根の予想は概ね正しいと言えるだろう。
                                 コイツ や
「で、たかがその程度の成果の為に第六位と違ってバリバリに戦闘向きな第七位と戦り合えば、幾らか手札を晒さないといけないだろうな」

垣根が独り言のように麦野に説明する。

「そしてその様子は第五位に見られている訳だ、明日には暗部の人間全員に俺達の能力がおおまかには知られているかもしれないな……」

麦野が悔しそうに顔をゆがめ、奥歯を噛み締めた。

「つーわけでリスクとリターンがつり合ってねえ……俺は降りるが、お前はどうする?」

「……」

麦野は無言で原子崩しを撃ち、御坂の足元に落ちていた端末を破壊した。



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