野原しんのすけ(15)「歯を食いしばれサイジャク、オラのサイキョウはちょっと響くゾ」
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132:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2016/09/02(金) 23:56:13.84 ID:cnnhvvXg0
「で、美琴ちゃんはこれからどうするの?」

「そうね、それは私も知りたいわね」

御坂としんのすけの会話に、三人目の声が加わる。

「布束先輩!?」

「久しぶりね。で、どうするつもり?」

「その前に、一つ訊かせて」

現れた布束砥信に、御坂がマネーカードの真意を問いかけた。

「アンタがマネーカードをバラ撒いてたのは実験を妨害する為だったんでしょう?」

「そうね」

「アンタは……なんであの子達を助けようと思ったの?」

「世界をね……まぶしいと言ったのよ」

その時を思い出しているのだろう、布束は視線をやや上に向け話す。

「外部研修に連れて行ったこがね、そう言ったの。我ながら単純だと思うけど、それからあの子達を作り物だと思えなくなったわ」

布束は視線をしんのすけ達に戻し、言った。

「私より彼女の方がずっと人間らしいと思ったから」

「私は……」

布束が話し終わり、御坂が先程の二人からの問いに答える。

「クローンを人間としてなんて見れないし、殺される事を受け入れている連中を助けようなんて思えない。でも……」

彼女は立ち上がり、宣言する。

「ひとのDNAマップをくだらない実験に使う奴らを、私は絶対に許さない」

御坂は何処かへと向け、歩き出す。

「自分で撒いた種だもの、自分の手で片を付けるわ」

「じゃ、オラはオラで勝手にするから、美琴ちゃんも頑張ってね」

去りゆく御坂の背中に、しんのすけが言う。

「あなたはどうするの?」

その場に二人が残され、布束はしんのすけに訊く。

「とりあえずは、『絶対能力進化』計画について調べてみるゾ、色々とおかしな所があるしね……あ、でも」

「でも?」

「まずはウチ帰って寝る、昨日は徹夜だったからね」

そう言ってしんのすけも自宅に帰るべくあるきだした。

(そういえば……アイツはどこまで知っているんだ?)

帰路の途中、しんのすけは思う。
自分に地雷の存在を警告したアイツは、この件に関わっているのだろうかと。

「あ、美琴ちゃんが無茶しないよう操祈ちゃんに連絡しとこっと」

スマホを取り出すと、新着メールがあったのでそちらを先に確認する。
差出人の名は『アレッサンドロ・フランチェスカ・デ・ニコラ』といった。

「名前変わってるゾ!?」

おそらくそれは、昨日は『ジャン・ピエール・アンドレイ・ジョセフド・シャトーぶりアンヌ』と名乗った人物からのメールだった。


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