モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/05/07(土) 20:26:47.87 ID:glNSs2qCo
だが、本来に人間に痛覚というものは必要不可欠なものである。
それは瞬間的なものではなく、本来連続的なものであり、その連続的な痛みをもってして人は外との心の交わし方を知るのだ。
中途半端な痛覚を持っていたアーニャにとって、外部刺激への知覚が希薄であったということと同じ。
今自らの傷を治癒できないアーニャは閉じていたその知覚を今感じとって、アーニャは痛みの意味を理解する。
心の軋むような、精神的な痛みではない正真正銘の生きている鼓動。
「私は……これからも、在り続ける。
この、痛みが、心臓が……私がここに居るという証拠だから、だからこそ、私は願ったあの場所へと帰るんです。
こんな私でも待っててくれる、みんなが私を望んでくれる、そんな場所があることを、知ったから。
私は、たとえ欲張りだと言われても……このたった一つの願いは、誰であろうと、自分であろうと譲れない。
あなたの絶望を、踏み越えてでも……なによりも、私はその先の『今』が、欲しいんですから!」
痛みは傷となって、傷は経験となって人に刻まれる。
正しく人として歩みだした少女は、自らの願いを今完全に理解し、ここに宣言した。
「ヤー……私は星には、願わない。
私の、星は『ここ』にあるから」
アーニャの存在を形成していた天聖気の封印。
それはその性質を残しつつも、アーニャ自身の『願い』に呼応するかのように形を変える。
魔法・魔術は既に研究分野として確立され、これまでに多くの発展と研鑽が歴史の中で成されてきた。
しかし一方で、天聖気の研究はその存在は魔法などと同時期から存在していたにもかかわらずほとんど進んでいない。
その理由として最も大きいのが、普遍性の無さが挙げられる。
魔術は魔力さえ持っていれば、誰が作り出した術式であろうとその構造、詠唱さえ学んでしまえば誰にでも扱うことができる。
学問として歴史を積み上げることが容易であり、代を渡って積み上げていくことが可能である。
だが天聖気はその性質が一人一人違い、心の在り方によってその性質が反映される。
仮に心象が似ていて近似の性質を持った天聖気であっても、天聖気そのものの細部は完全に一致することはないのだ。
一人一人の性質に一致するものがないということは、学問体系としての基準が存在せずその力は一代のみの物となってしまう。
だからこそ天聖気は、その性質をそのまま能力として使用されることが大半であった。
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