モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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71: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/05/07(土) 20:06:57.48 ID:glNSs2qCo

 一度自覚してしまえば、堰を切ったように涙はあふれ出す。
 意思とは関係なく流れ出す涙に、アーニャはただ困惑するだけだった。

「……なんで、涙が?

別に、私は悲しくなんて……?

……いえ、私、は、悲しい?」

 そのとめどなくあふれ出てくる感情の源泉は理解できなかった。
 それでも、それが何なのか空っぽのアーニャでも理解できた。

 なぜだかとても悲しいのだ。
 何が悲しいのかわからないが、はっきりと言えることがあった。

「私は……悲しい。このまま終わるのが……なんでか、とても、悲しい。

アー……私は、イヤダ。……イヤ、なんです」

 何が嫌か、まではわからなかった。
 自暴自棄に、愚かな自身に下る罰を待ちわびるだけだったはずなのに。

 今は、このまま終わるのが、消えてなくなるのが、とてもとても嫌だった。

「私は……私は!!!」

 理解はできない感情は、行き場を見失っていた。
 そしてその感情は、スペースの空いている空っぽの体の中に行き渡っていく。

「私は……何が、嫌なの?」

 ただ待ち続けるだけだったはずのアーニャは、止まらぬ涙を抑えながら考える。
 その心の源泉を、そして願いの在処を。



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