モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2016/05/07(土) 20:05:25.75 ID:glNSs2qCo
ただ一人公園に残された少女は、静かにベンチに座りながら思いを馳せる。
視界の先に、すでに男の背はない。
本当にただ一人、通行人のだれもが彼女に気づくことなく、真実の孤独がここにはあった。
「願い……か」
その意味を今一度考える。
この身は空虚だ。だが外からの言葉は響かずとも、中では反響し反芻することができる。
「『私(あのこ)』は、この世界を変えて、ママを助けると、言いました」
誰よりも優しかったあの少女には、この世界は失ったものが多すぎた。
家族を奪われ、故郷を奪われ、安寧さえも奪われる。
そして挙句の果てに、代役のアーニャによって、その最後に残った一縷の理想にさえ止めを刺した。
もはやこの世はままならない。
愛するべき家族もおらず、人々は無意味な争いを続ける。そして自らを託した『代役』は愚昧を通り越して滑稽であった。
ならば、こんな世界は要らないだろう。
都合よくその手には、世界を変える力が握られていたのだ。
それを行使せずに、他に何があるという。
彼女の願いは、絶望の先に残された最後の幻想だ。
世界さえも自己の意志のみで書き換えることさえ厭わない。
あらゆる人に恨まれようと邁進する利己的な、それでいてこの世のだれもが否定することなどできない確たる願い。
「そんな願いよりも……叶えたい願いなんて……」
結局のところ、願いの強さが違うのだ。
アーニャにはもうひとりの少女の願いを超えるほどの意志の強さも願いもない。
かつて望んだヒーローでさえ、無意味なものだと理解してしまった。
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